2009年11月01日

郷島 そらのみちまつり は11月3日開催です

郷島 そらのみちまつり は11月3日開催です

毎年、11月3日に開催されているという『そらの道まつり』。

静岡市内を流れる安倍川を20kmほど上流に行ったところにある郷島という紙漉の里があります。

その、郷島にある臨済宗妙心寺派の秘在寺さんの薬師庵健康祈願祭で今年は12回目だそうです。

郷島では、静岡市唯一の手漉き和紙を同好会の方たちが作っており、この手漉き和紙体験なんかも行われます。

今から450年ほど前の永禄年中に始められた紙漉は、はじめは自家用だったり近村で使う障子紙や半切紙として使用されていたものを産業化し、江戸後期から明治にかけて安倍川水系で最も多くの紙を生産していた山村です。

昭和初期には天皇陛下も郷島紙を求められたということで、『駿河半紙』と呼ばれていたそうです。

駿河和紙の歴史は古く、現在確認できる最古の記録としては平安初期の『延喜式』という宮中での年中儀式や制度を記した書物に、紙を現物租税として収めたというものがあるとのこと。昭和30年代には郷島での産業としての和紙生産は廃れてしまったそうですが、郷島冷泉手漉和紙同好会として活動しているという情報を得て、訪問してきました。

和紙の材料となる楮(こうぞ)や三椏(みつまた)、紙漉きに欠かせないトロロ葵や製造工程など、色々と教えていただきながら、染色のこと、歴史的背景などなど興味深い話が盛りだくさんでとても興味深い時間を過ごすことができました。

特に郷島で和紙の生産が盛んになったのには、良い軟水が豊富にあって、日当たりが良いのに風が強くないなど好条件が揃っていたことが理由に挙げられるそうです。郷島という地名も、安倍川が合流する土地というのが由来らしく古くは「合島」と書いたのだそうです。

こういう歴史ある場所で伝統を復活させ、自ら楽しみながら文化を継承する活動をされているというところがとても魅力的だと思います。ちなみに、右側の写真は紙を漉くときに使う「漉き船」というものですが、和船大工だった故近藤氏がつくったものなんだそうです。徳川家康と縁の深い八丁櫓を復元した近藤氏の作品とわかると、感慨深いですね。

江戸時代に駿河名産の賤機紙子(しずはたかみこ)は後に安倍川紙子として桐油(とうゆ)を塗った道中合羽(懐中合羽)にもなり、全国に知られるようになり、唐草文様などを刷って旅人の必需品として、またお土産品として広まっていったそうです。東海道五十三次にも登場しているらしいです。

日本の紙幣(日本銀行券)は、三椏を原料として作られているもので、世界に誇る品質の高さです。印刷技術もさることながら、紙がパリッとしていて丈夫なんですよね。これは、和紙の文化を磨き上げて明治15年に日本銀行が発行したという歴史があるものです。


のどかな雰囲気の集落と、温かい人たちとのふれあいが楽しく、子供からお年寄りまで全員参加のお祭りはとても良い感じです。

是非、参加してみてください!!


同じカテゴリー(イベント)の記事画像
タイ料理フェアに参加しました
日本フードサービス協会 年次総会
LAMBASSADOR FESTIVAL 2017
第20回 ファベックス2017 に出展
第32回 焼津みなとマラソン 盛り上がりました
明日は焼津みなとマラソンです
同じカテゴリー(イベント)の記事
 タイ料理フェアに参加しました (2017-05-15 22:00)
 日本フードサービス協会 年次総会 (2017-05-12 20:15)
 LAMBASSADOR FESTIVAL 2017 (2017-04-29 18:00)
 第20回 ファベックス2017 に出展 (2017-04-12 18:00)
 第32回 焼津みなとマラソン 盛り上がりました (2017-04-09 15:00)
 明日は焼津みなとマラソンです (2017-04-08 17:00)

Posted by シェフの片腕 at 08:00│Comments(0)イベント
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
郷島 そらのみちまつり は11月3日開催です
    コメント(0)